できるようになること
このページでは、HubSpotの取引(Deal)をSankaの受注に取り込み、そこから**伝票(売上按分)**を自動で作成し、必要に応じてHubSpotへ同期するまでの一連の流れを、**ワークフロー(Workflow Actions)**で構築する手順を説明します。全体像(今回の構成)
定期実行(時間トリガー)のワークフローで、以下を順番に行います。- HubSpotの取引を、Sankaの受注にインポート
- 既存の伝票を削除(重複や取り残しを防ぐためのクリーンアップ)
- 受注から伝票を作成(売上按分)
- 作成した伝票をHubSpotのカスタムオブジェクトへエクスポート(任意)
事前準備
- SankaとHubSpotの連携が完了していること
- まだの場合は、HubSpotとSankaを連携する方法を先に確認してください。
- HubSpot側で、伝票の出力先となるカスタムオブジェクト(例:売上按分)が用意されていること
- Sanka側で、受注・伝票に必要なプロパティが用意されていること(例:取引ID、金額、通貨、期間や日数など)
- まずは新しいワークスペースでテストしてから、本番運用に移すことを推奨します
手順
1. ワークフローを作成する(時間トリガー)
- Sankaで「ワークフロー」を開き、「ワークフローを作成」を選びます。
- タイトルを付けます(例:
HubSpot Deal → Order → Slip(売上按分))。 - トリガーで「時間トリガー」を選び、実行間隔を設定します(例:6時間ごと)。
- 必要なら、フィルターを追加します(例:対象期間、ステージ、同期対象フラグなど)。
2. アクション①:HubSpotの取引を受注にインポートする
- アクションで「レコードをインポート」を選びます。
- オブジェクトに「受注」を選びます。
- 連携サービスでHubSpot(対象の連携サービス)を選びます。
- 「プロパティマッピング」で、HubSpotの取引プロパティをSankaの受注プロパティに対応付けます。
- マッピングを保存します(次回以降の設定が楽になります)。
- HubSpotの取引ID → Sankaの取引ID(受注側に保持するための項目)
- 金額(税抜/税込いずれか運用に合わせる)→ 受注の合計金額
- 通貨 → 受注の通貨
- 期間や日数に関する項目 → 受注の期間関連プロパティ(後続の按分に利用)
3. アクション②:既存の伝票を削除する(クリーンアップ)
- アクションで「レコードを削除」を選びます。
- オブジェクトに「伝票」を選びます。
- 削除対象を設定します。
- 「このワークスペースの伝票をすべて削除する」は、ワークスペース内の伝票が全て消えるため危険です。
売上按分の伝票だけを扱う専用ワークスペースでない限り、削除対象を絞り込む運用を推奨します。 - 可能であれば「伝票タイプ」「作成元(連携/インポート)」「対象期間」などで、今回の自動作成分だけを削除するように設定してください。
4. アクション③:受注から伝票(売上按分)を作成する
- アクションで「レコードを作成」を選びます。
- オブジェクトに「伝票」を選びます。
- 「トリガーからのデータを使用する」を有効にします。
- 変換モードを選びます。
- 単一伝票:受注ごとに1件の伝票を作成したい場合
- 複数伝票:月ごとなどに売上を按分して複数の伝票を作りたい場合
- 売上按分を行う場合は、期間に関するプロパティ(例:掲載日数など)を指定します。
設定した値(日数など)に基づき、月ごとに金額を按分して伝票を作成します。 - 伝票タイプ(例:売上伝票)や、必要な固定値(送信元・備考など)を設定します。
- 「プロパティ移行」で、受注→伝票へ引き継ぐ項目(取引ID、担当者など)を設定します。
5. アクション④:伝票をHubSpotへエクスポートする(任意)
- アクションで「レコードをエクスポート」を選びます。
- 「伝票レコードをエクスポート」を選びます。
- 連携サービスでHubSpot(対象の連携サービス)を選びます。
- 出力先として、HubSpotのカスタムオブジェクト(例:売上按分)を選びます。
- 「プロパティマッピング」で、HubSpot側の必須項目をすべて埋められるように対応付けます。
- 金額(税抜など運用に合わせた項目)
- 通貨
- 取引ID(どの取引に紐づくかを判断するための項目)
6. 保存して動作確認する
- ワークフローを保存します。
- テスト用の取引を1件用意し、スケジュール実行を待つ(または手動実行)します。
- 次を確認します。
- 受注が取り込まれている
- 伝票(売上按分)が作成されている(件数・合計金額が想定通り)
- HubSpot側のカスタムオブジェクトに反映されている(必要な場合)
よくあるつまずき
- 伝票が重複して増える
- 削除アクションが実行されていない/削除対象が絞り込み不足の可能性があります。
- 伝票が0件になる
- 受注のインポート条件(フィルター)が厳しすぎる、またはマッピングで必要項目が入っていない可能性があります。
- 按分金額が想定と違う
- 日数や期間のプロパティが未入力、または値の単位(例:日数)が想定と違う可能性があります。
- HubSpotへのエクスポートが失敗する
- HubSpot側の必須項目がマッピングされていない、または権限/連携状態に問題がある可能性があります。