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できるようになること

このページでは、HubSpotの取引(Deal)をSankaの受注に取り込み、そこから**伝票(売上按分)**を自動で作成し、必要に応じてHubSpotへ同期するまでの一連の流れを、**ワークフロー(Workflow Actions)**で構築する手順を説明します。

全体像(今回の構成)

定期実行(時間トリガー)のワークフローで、以下を順番に行います。
  1. HubSpotの取引を、Sankaの受注にインポート
  2. 既存の伝票を削除(重複や取り残しを防ぐためのクリーンアップ)
  3. 受注から伝票を作成(売上按分)
  4. 作成した伝票をHubSpotのカスタムオブジェクトへエクスポート(任意)

事前準備

  • SankaとHubSpotの連携が完了していること
  • HubSpot側で、伝票の出力先となるカスタムオブジェクト(例:売上按分)が用意されていること
  • Sanka側で、受注・伝票に必要なプロパティが用意されていること(例:取引ID、金額、通貨、期間や日数など)
  • まずは新しいワークスペースでテストしてから、本番運用に移すことを推奨します

手順

1. ワークフローを作成する(時間トリガー)

  1. Sankaで「ワークフロー」を開き、「ワークフローを作成」を選びます。
  2. タイトルを付けます(例:HubSpot Deal → Order → Slip(売上按分))。
  3. トリガーで「時間トリガー」を選び、実行間隔を設定します(例:6時間ごと)。
  4. 必要なら、フィルターを追加します(例:対象期間、ステージ、同期対象フラグなど)。

2. アクション①:HubSpotの取引を受注にインポートする

  1. アクションで「レコードをインポート」を選びます。
  2. オブジェクトに「受注」を選びます。
  3. 連携サービスでHubSpot(対象の連携サービス)を選びます。
  4. 「プロパティマッピング」で、HubSpotの取引プロパティをSankaの受注プロパティに対応付けます。
  5. マッピングを保存します(次回以降の設定が楽になります)。
マッピングの考え方(例)
  • HubSpotの取引ID → Sankaの取引ID(受注側に保持するための項目)
  • 金額(税抜/税込いずれか運用に合わせる)→ 受注の合計金額
  • 通貨 → 受注の通貨
  • 期間や日数に関する項目 → 受注の期間関連プロパティ(後続の按分に利用)

3. アクション②:既存の伝票を削除する(クリーンアップ)

  1. アクションで「レコードを削除」を選びます。
  2. オブジェクトに「伝票」を選びます。
  3. 削除対象を設定します。
重要
  • 「このワークスペースの伝票をすべて削除する」は、ワークスペース内の伝票が全て消えるため危険です。
    売上按分の伝票だけを扱う専用ワークスペースでない限り、削除対象を絞り込む運用を推奨します。
  • 可能であれば「伝票タイプ」「作成元(連携/インポート)」「対象期間」などで、今回の自動作成分だけを削除するように設定してください。

4. アクション③:受注から伝票(売上按分)を作成する

  1. アクションで「レコードを作成」を選びます。
  2. オブジェクトに「伝票」を選びます。
  3. 「トリガーからのデータを使用する」を有効にします。
  4. 変換モードを選びます。
    • 単一伝票:受注ごとに1件の伝票を作成したい場合
    • 複数伝票:月ごとなどに売上を按分して複数の伝票を作りたい場合
  5. 売上按分を行う場合は、期間に関するプロパティ(例:掲載日数など)を指定します。
    設定した値(日数など)に基づき、月ごとに金額を按分して伝票を作成します。
  6. 伝票タイプ(例:売上伝票)や、必要な固定値(送信元・備考など)を設定します。
  7. 「プロパティ移行」で、受注→伝票へ引き継ぐ項目(取引ID、担当者など)を設定します。

5. アクション④:伝票をHubSpotへエクスポートする(任意)

  1. アクションで「レコードをエクスポート」を選びます。
  2. 「伝票レコードをエクスポート」を選びます。
  3. 連携サービスでHubSpot(対象の連携サービス)を選びます。
  4. 出力先として、HubSpotのカスタムオブジェクト(例:売上按分)を選びます。
  5. 「プロパティマッピング」で、HubSpot側の必須項目をすべて埋められるように対応付けます。
必須項目の例(運用により異なります)
  • 金額(税抜など運用に合わせた項目)
  • 通貨
  • 取引ID(どの取引に紐づくかを判断するための項目)

6. 保存して動作確認する

  1. ワークフローを保存します。
  2. テスト用の取引を1件用意し、スケジュール実行を待つ(または手動実行)します。
  3. 次を確認します。
    • 受注が取り込まれている
    • 伝票(売上按分)が作成されている(件数・合計金額が想定通り)
    • HubSpot側のカスタムオブジェクトに反映されている(必要な場合)

よくあるつまずき

  • 伝票が重複して増える
    • 削除アクションが実行されていない/削除対象が絞り込み不足の可能性があります。
  • 伝票が0件になる
    • 受注のインポート条件(フィルター)が厳しすぎる、またはマッピングで必要項目が入っていない可能性があります。
  • 按分金額が想定と違う
    • 日数や期間のプロパティが未入力、または値の単位(例:日数)が想定と違う可能性があります。
  • HubSpotへのエクスポートが失敗する
    • HubSpot側の必須項目がマッピングされていない、または権限/連携状態に問題がある可能性があります。